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オルタネーターの故障の症状は?前兆や原因もチェック

ヘッドライトやエアコンなど車の機能に電力は欠かせません。
その電力を生み出す部品がオルタネーターです。
故障すれば電気部品が使えなくなるだけでなく走行もできなくなります。
オルタネーターが故障する前兆の症状やその原因を解説しましょう。

オルタネーターはエンジンで動く発電機

車の電装部品に電力を供給するのはバッテリーの役目。
電池と同じで電力を蓄えておく機能を持っています。

しかし電力を供給し続ければ当然、バッテリーに電力はなくなってしまいますよね。
電力供給を安定させるためには、つねにバッテリーへ電力を補充させておく必要があります。

その機能を担っているのがオルタネーター。
カンタンに言うと、エンジンで動く発電機です。
オルタネーターの設置場所は車種によって違いはあるものの、だいたいエンジン下部の横。
シルバー色で短い円筒形状をしており、太いスリットが入っている部品です。
機会があったらボンネットを開けてオルタネーターの場所を確かめてみましょう。

片側にVベルトがついており、そのベルトはファンやクランクプーリーとつながっているはず。
エンジンをかけるとクランクプーリーが回ります。
その動力がVベルトを介してオルタネーターに伝わるわけですね。

オルタネーターより寿命が短い関連部品

オルタネーター内部にはギアや金属ブラシなどがぎっしり詰まっています。
故障のもっとも多い原因は内部部品、とくに金属ブラシ。
スリップリングと呼ばれる部品と接触することで電力を発生させるため、摩耗しやすいのです。

ただし頻繁に摩耗するわけではなく、一般的な走行では20〜30万kmの耐久性があります。
この走行距離以外で故障した場合、考えられる原因は水没や悪路の連続走行。
走行中、オルタネーターに大量の水が入り込むとショートして発電しなくなります。
大雨の後、冠水道路を走る際はとくに注意が必要ですね。

それから激しい悪路走行を続けるとオルタネーター内の部品にズレが生じます。
正常な回転運動が内部で行われなくなると発電能力が劣化。
やがてバッテリー上がりという事態に陥ります。

滅多に故障しないオルタネーターですが、連動している部品はその限りではありません。
たとえばオルタネーターに回転運動を伝えるVベルト。
合成ゴム製なので耐久性は低く、寿命は6〜10年。
オルタネーターより短命ですね。

動力を発生させるクランクプーリーも10年10万kmが交換目安と言われています。
どちらが破損してもオルタネーターは作動しません。
バッテリー上がりやエンジンがかからないといったトラブルは避けたいもの。
そのためにはオルタネーターだけでなく関連部品のチェックも怠らないようにしましょう。

これらの症状が出たら故障の前兆

オルタネーター、寿命は長くても摩耗による劣化は発生します。
完全に故障する前に、その前兆を察知して早めに交換しましょう。

といっても、電気系統は前述したように複雑。
前兆の症状はオルタネーターではなくバッテリーやVベルトが原因の場合もあります。
症状が出たら、まずは自分で確認しやすいところからチェックしてください。

以下の項目が故障の前兆です。

電装部品の動作が不安定

オルタネーターが劣化してくると電力供給が断続的になり、電装部品が正常に動きません。
ヘッドライトが急に暗くなったり、ワイパーの動きが鈍くなったら前兆の症状。
ただし、アイドリング時に電装部品を過剰に使うと同じ症状が出ます。

エンジンの不調

電装部品はエンジンにも多く取り付けられています。
燃料噴射装置や点火装置も電力なしでは作動しません。
エンジン回転数が安定していない、モタつきがあるなどの症状は前兆の疑いがあります。

異音が聞こえる

オルタネーターはモーター音。
正常であれば「ヒューン」という音ですが、不調になると「ゴリゴリ」と擦る音がします。
ちなみに「キュルキュル」という音の場合はVベルトやクランクプーリーの不調。
注意点としてはボンネットを開けた時、エンジンがかかっていたら絶対に手を入れないこと。
マフラーなど衣服類が巻き込まれないようにすることも忘れないでください。

バッテリー警告灯の点灯

これはバッテリーの充電量が不足している状態を知らせています。
つまり充電が行われていない証拠ですね。
バッテリーやVベルトに問題がなければオルタネーターの故障が考えられます。

故障したら修理のプロに相談することが最善策

オルタネーターが故障すると車は動きません。
走行中に壊れるとバッテリーに電力があるうちは動きますが、停止までは時間の問題。
前兆の症状が発生した段階で、故障のリスクを避ける対処法が必要です。

そのひとつの方法がバッテリー&オルタネーターチェッカーを使うこと。
電力供給を測る計測器です。
価格は1,000〜2,000円程度なので、ひとつ持っておけばいつでも電力の安定を測れます。

操作方法はとてもカンタン。
計測器の端子をバッテリーにつなぐだけですし、シガーライターを利用するタイプもあります。
この計測器で異常が出たら、まずは修理のプロに相談しましょう。

ディーラーではほとんどの場合、交換になります。
安心感は得られますが、やはり費用は割高。
コスパがいいのは修理工場です。
もっとも安いのはオルタネーター内の故障原因となった摩耗品だけの交換。
次いで安いのがリビルド品(劣化部品だけを交換した中古部品)による交換となります。

オルタネーターの故障をDIYで行うのは、ほとんどの人が不可能。
プロのアドバイスに従うことが、安心のカーライフにつながります。