ヘッドライトは夜間の安全確保と同時に、車の顔の大切な要素。
でも黄ばんでいたり白曇りしたりしていたら、危険なだけでなくイメージもダウンします。
輝くヘッドライトを持続させる方法のひとつがコーティングです。
その効果や耐久性を紹介しましょう。
紫外線で劣化するポリカーボネート
最近のヘッドライトは、ディスチャージ方式やLED方式が光源に使われています。
以前はバルブ方式で、反射鏡やガラスのカットを使って光を拡散させていました。
反射鏡を使うため、どうしてもヘッドライトの面積が大きくなり、形が限られます。
ディスチャージ方式やLED方式は、小さい面積でも十分に明るさを確保できるのがメリット。
かくしてヘッドライトはデザインの自由度が高まり、フロントマスクも個性的になりました。
光源の保護、カバーにはポリカーボネートが使用されています。
加工性に優れ、透明度や耐久性にも優れているのが特徴。
強度はガラスの250倍以上なので、衝突の際に割れて飛散しないこともメリットです。
ただし、欠点もあります。
それは樹脂製なので紫外線に弱いこと。
もうひとつは表面がガラスに比べると柔らかいこと。
新車時は、ヘッドライトに予めクリア塗装が施されています。
しかしクリア塗装が剥がれると、紫外線によって表面が劣化してしまうのです。
ヘッドライトの黄ばみは、これが主な原因。
放置しておくと、劣化がさらに進んで修復不可能になります。
黄ばみはコンパウンドで徹底的に磨く!
ヘッドライトが黄ばみ、中が見えないほど汚れている車、見たことありますよね?
あまりに劣化が進むと、ヘッドライトが暗くなって夜間は大変危険。
透過度が基準値以下になると車検も通りません。
場合によっては、ひび割れを起こすこともあります。
修復不可能になる前に、早めに黄ばみを取りましょう。
方法はとても簡単。
用意するのはコンパウンドとウエスだけです。
洗車の時に使う水垢取りがあれば、それを使ってください。
ヘッドライトの黄ばみ取りもカーショップで販売されていますが、基本的には同じ。
どれも研磨剤ですね。
コンパウンドをウエスに適量つけたら、あとは徹底的に磨きましょう。
適当な段階で拭き取りを行い、透明度を確かめてください。
黄ばみの除去作業はこれの繰り返しです。
なお、コンパウンドの他に1500〜2000番の耐水ペーパーを使う方法もあります。
しかしヘッドライトの形状はかなり複雑。
耐水ペーパーはウエスに比べて細部へ届きにくい欠点があります。
また力の入れ加減で、磨き方にムラが出ることもあります。
ポリカーボネートは前述したように、表面が柔らかいことが欠点。
研磨で擦り傷がつくと、これを除去するのは大変な作業。
まずは、コンパウンドで根気よく作業を行いましょう。
それでも黄ばみや白曇りが落ちない時は耐水ペーパーを使用してください。
市販品のコーティングは安価がメリット
ヘッドライトの黄ばみは、ポリカーボネートのクリア塗装が剥がれている証拠。
コンパウンドで磨けばきれいになるものの、またすぐに汚れます。
研磨は表面を薄く削り落とす作業。
頻繁に研磨していたら手間もかかる上に、強度面で不安を覚える人もいるでしょう。
黄ばみを落としたら、汚れないための予防策が必要ですね。
もっとも効果的なのはコーティングをすることです。
表面に硬い被膜を作ることで、紫外線からヘッドライトを保護することができます。
ボディから流れる水垢や雨などによる汚れを、簡単に落とせることもメリット。
ヘッドライトのコーティングには、市販品とプロの施工があります。
市販品のメリットは、比較的安価であること。
ただし、あまり安価な市販品は効果が薄いと考えた方が無難です。
また高めの市販品でも持続性は3〜6ヶ月程度。
DIYで作業する手間を考えると、あまり効率的とはいえません。
高い強度と耐久性が特徴のプロ施工コーティング
プロによるコーティング施工は、市販品に比べると費用は高くなります。
その分、メリットは格段に増えます。
すでにクリア塗装が剥げて黄ばんでいる状態でも、新車並みの輝きを取り戻せます。
コーティングするまでの工程を見れば納得できるでしょう。
最初は徹底的な洗浄。
耐水ペーパー使って汚れを落とした後、高速回転するパフで磨きをかけます。
次にヘッドライト専用の特殊溶剤で、コーティングの吹き付け作業。
最後はしっかり乾燥させて硬化を促進させます。
市販品に比べて硬度が高く、耐久性のあることが最大の特徴ですね。
紫外線だけでなく、飛び石などからもポリカーボネートを守ってくれます。
簡単な水洗いだけで汚れが落ちるのも嬉しいポイント。
また、プロによる施工の耐久性は、一般的に3年といわれています。
定期的に黄ばみ落としをしなければならない市販品よりも、ずっと手間が省けますね。
クリアで明るいヘッドライトは夜間の安全に欠かせません。
安全運転と車のシャープな顔つきを保ちたいのであれば、プロの施工をおすすめします。