コーティング

洗車の拭き上げのコツは?タオルやクロスの選び方もチェックを

せっかく洗車したのに、なぜかくすんで見えるボディ。
それ、洗車後の拭き上げ方を間違えていませんか?
クロスの選び方ひとつでも車全体の輝きが変わってきます。
洗車後は正しい拭き上げ方法でボディを美しく保ちましょう。

ボディの染みや擦り傷は拭き上げ方法が原因

洗車後、きれいに磨き上げたボディは陽光がボディに反射して眩しいほどの輝きでしょう。
でも、よく見るとボディに小さな染みが点々と残っていたり。
あるいはヘアラインのような極細の擦り傷がついていたり。
きちんと洗車したはずなのに、これらの汚れや傷を見つけると少しばかり不安になりますよね。

その原因、洗車後の拭き上げに問題がある可能性、大です。
点々とした染みの正体は次の2つ。
ボディに残った水滴がレンズの役割をしてしまい、日焼け跡を作るウォータースポット。
水分が蒸発し、水滴に含まれていた不純物がボディに付着してしまうイオンデポジット。
とくに夏場の日差しが強い日に起こりやすい現象です。
これ、ボディに残った水滴を速やかに拭き上げていれば起こらないトラブルですね。

それから極細の擦り傷は拭き上げ用のクロスが原因。
何度も洗った古いタオルは乾燥するとパイルが固くなっていたり切れていたりします。
夏場の暑い時、ワックスやポリマーコーティングは柔らかくなっています。
そんな表面に固いタオルで拭き上げれば擦り傷がつくのは当然。
点々とした染みや極細の擦り傷をつけないために、正しい拭き上げ方法を覚えておきましょう。

洗車順序はタイヤなどの足回りから

正しい拭き上げ方法をするためには正しい洗車順序が大切。
これも、拭き上げを上手に行うためのコツのひとつです。

まずは洗車順序の確認から。
基本は上から下ですね。
ルーフに始まり、ピラーを洗ったらボンネットやトランク。
そしてフェンダーやドアに下りて、最後はウインドウ。

ボディだけならこの順序となりますが、洗車はボディよりも足回りを先に行うのが鉄則です。
タイヤやホイールに付着した汚れは油分を含んでいる場合があります。
この汚れを落とす時に、せっかく洗ったボディに飛び散っては洗車の二度手間。

また下回りの拭き上げは当然のことですが、専用のクロスを使ってください。
なお、タイヤやホイールは古くなったタオルで十分です。

洗車の時間帯も仕上がりに大きく影響します。
前述したように、夏場の暑い日は水分がすぐに蒸発してボディにダメージを与えます。
朝夕の涼しい時間帯を選びましょう。
どうしても日中しか洗車できない場合はできるだけ日陰で作業する方が無難です。

拭き上げのコツは力を入れず滑らせるように

では、ボディの正しい拭き上げ方法を実践しましょう。
用意するのは人工セームクロス(セームと略)とマイクロファイバークロス。

セームのメリットは拭き上げ方がカンタンで吸水性が高いことです。
ただし、ちょっとしたコツが必要です。
最初に、ルーフやボンネットなど水滴を拭き取りたい面にセームを広げます。

次に、セームの両端を持って滑らせるように拭き上げます。
たたんで両方向に拭き上げようとすると、セームに含まれた水分が放出されるので注意。
これだけで大部分の水滴を吸収できます。

仕上げはマイクロファイバークロス。
これもセームと同じく、面の高い方から低い方への一方通行で拭き上げます。
ゴシゴシと力を入れるのではなく、表面を撫でるように作業してください。

マイクロファイバークロスだけでも役に立ちますが、小さい面積がちょっとデメリット。
面積の広いセームを使えば拭き上げの時間を短縮できます。

セームは天然のセーム革が由来。
鹿の本皮をなめした革のことで、衣類や貴金属拭きなどに使われています。
柔らかく、吸水性があって表面の油脂を落としやすいことから洗車にも使われていました。
もちろん、現在でもセーム革クロスは洗車に向いています。

しかし価格が高い割に拭き取り面が狭いことや手入れが面倒というデメリットがあります。
カーショップではセームもマイクロファイバークロスも安く販売しています。
愛車のボディを守るために、これらを購入して正しい拭き取りを行ってください。

洗車と拭き上げの手間を省くガラスコーティング

拭き上げの効率を高めるためにはボディのコーティングが欠かせません。
ボディ表面を被膜で保護していれば洗車の手間が軽減します。
もちろん市販品のワックスやポリマーコーティング剤でも効果はあります。

ただし、これらは油脂を溶剤に使っているので被膜は硬化しません。
油分を含んだブレーキダストなどの汚れは滑り落ちることなく付着します。
また持続期間が3〜6ヶ月と短いので、洗車前の塗り込み回数は必然的に多くなります。

コーティングで洗車の手間を省くなら、プロ施工のガラスコーティングがおすすめです。
最大の特徴は硬い被膜。
石油系溶剤が入っていないので、被膜生成後はすぐに硬化します。
施工後の被膜は油分を含んだ汚れでも付着しにくいため、洗車の手間を大幅に省けます。
また一般的なガラスコーティングの持続性は約3年と長いこともメリット。

なお、ガラスコーティングであっても水滴による染みのリスクは同じです。
屋外に駐車している人や日中しか洗車できない人は親水加工を選んでください。
撥水加工のように水玉はできませんが、ボディに残った水は面に広がって滑り落ちます。
これなら、雨上がりでも水滴による染みの心配が減りますね。